雨漏り修理の費用はいくら?写真診断56件の概算は中央値で15万〜45万円
著者:株式会社ドローン工務店
雨漏りの修理費用は「数万円から数百万円」と幅で語られることが多く、自分の家がどこに入るのかが分かりません。そこで、当社の写真AI診断に届いた写真から出た概算を、そのまま並べてみました。
先に結論を書きます。概算が出た56件の中央値は15万〜45万円でした。いちばん多い帯は上限が20万〜50万円に入る31件で、100万円を超えたのは5件です。応急処置だけの費用は3万円か5万円がほとんどでした。
写真診断の概算は、いくらの帯に集まりましたか?
上限額で分けると、20万円以下が8件、20万〜50万円が31件、50万〜100万円が12件、100万円超が5件です。半数以上が20万〜50万円の帯に入り、この帯を挟んで上下に散っています。
| 概算の上限額 | 件数 |
|---|---|
| 20万円以下 | 8件(うち1件は被害なしの判定で0円) |
| 20万〜50万円 | 31件 |
| 50万〜100万円 | 12件 |
| 100万円超 | 5件 |
| 概算なし(記録の形式が古い) | 9件 |
集計の対象は、2026年1月28日〜6月10日に完了した65件のうち、概算費用が記録されている56件です。下限の中央値が15万円、上限の中央値が45万円で、平均にすると17万〜53万円まで上がります。平均が中央値より高いのは、100万円超の5件(最大150万円)が引き上げているためです。「だいたいいくら」と聞かれたら、平均ではなく中央値の15万〜45万円を答えるのが実態に近いと考えています。
なお、この概算は写真から屋根や外壁の状態を推定したもので、現地で原因を特定したうえでの見積ではありません。実際の工事金額は、原因箇所と下地の傷み具合で上下します。
費用を分けているのは何ですか?
いちばんはっきり効いていたのは危険度です。危険度8(30件)の平均は13万〜43万円、危険度9(17件)は28万〜88万円で、1段階の差で上限が2倍になっています。危険度6〜7の9件は10万〜39万円の範囲に収まりました。
| 危険度(10段階) | 件数 | 概算の平均(下限〜上限) |
|---|---|---|
| 6 | 4件 | 9.5万〜21万円 |
| 7 | 5件 | 13万〜39万円 |
| 8 | 30件 | 13万〜43万円 |
| 9 | 17件 | 29万〜88万円 |
危険度9になる写真には共通点があります。天井の石膏ボードが垂れている、しみの輪郭が二重三重になっている、軒天が落ちかけている。つまり「水が入った」段階を過ぎて「下地が濡れ続けた」段階に入っています。ここまで来ると、入口をふさぐ工事に加えて、濡れた下地や天井の張り替えが乗るので、上限が跳ねます。
一方、被害箇所で分けると差は小さめでした。天井を含む50件の中央値は15万〜47.5万円、軒天を含む26件は15万〜45万円、外壁を含む10件は10万〜32.5万円です。外壁がやや低いのは、シーリングの打ち替えなど部分補修で済む判定が多いためです。場所の違いより「どれだけ長く濡れていたか」のほうが、金額を動かしています。
応急処置だけならいくらですか?
概算が出た56件のうち、応急処置費用は3万円が22件、5万円が20件、8万円が9件でした。ほとんどが3万〜5万円に収まります。
応急処置は、ブルーシートで覆う、板金の継ぎ目を仮止めする、天井裏に受けを置く、といった「次の雨を室内に入れない」ための作業です。原因を直す工事ではないので、これだけで終わらせると同じ場所からまた漏れます。8万円の判定が出た9件は、屋根の広い範囲を覆う必要があった写真で、この段階になると応急処置の費用も本工事の一部として見たほうが分かりやすくなります。
当社では、応急処置を単体で受けるより、現地点検で入口を特定してから、応急処置と本工事をまとめて出すことを基本にしています。点検の費用は税込55,000円で、工事を当社で行う場合は工事代から差し引きます。詳細は現地点検の内容と料金をご覧ください。
見積をもらったら、どこを見ればいいですか?
見積の総額を、上の表のどの帯に入るかで見るのが最初の一歩です。次に「原因をどこと判断したか」が書かれているかを確認してください。原因の記載がなく、いきなり「屋根葺き替え一式」や「外壁塗装一式」になっている見積は、雨漏りを直す見積ではなく、屋根や外壁を新しくする見積です。
危険度8以下で概算が20万〜50万円に入る家に、100万円超の見積が出てきたら、その差は「原因を直す費用」ではなく「ついでに全部やる費用」であることがほとんどです。悪い提案とは限りませんが、雨漏りを止めるために必要な範囲と、きれいにするための範囲を分けて書いてもらってください。
修理の相場を業者の見積と突き合わせたい場合は、同じ運営会社の見積チェックAIに雨漏り修理の相場ページがあります。見積の写真を送ると、相場との位置と確認すべき行を返します。
よくある質問
Q. 写真診断の概算と、実際の見積はどれくらい違いますか?
写真診断は外から見える傷みから推定するので、屋根裏や壁の中の下地がどこまで濡れているかは分かりません。現地で下地の傷みが写真の見立てより広ければ上に、入口が小さく部分補修で済めば下にずれます。概算は「この帯に入るはず」という目安として使い、見積がその帯から大きく外れたときに理由を聞く、という使い方がいちばん役に立ちます。
Q. 応急処置の3万円だけ頼んで、様子を見てもいいですか?
次の雨を止めるためなら有効です。ただ、応急処置は原因を直していないので、様子を見ている間も下地は濡れ続けます。今回の集計で危険度9の家の上限が88万円まで上がっているのは、その「様子見」の期間が長かった家が多いからです。応急処置と同時に、原因の特定だけは進めてください。
Q. 火災保険で費用は下がりますか?
風災など突発的な原因による雨漏りは、火災保険の補償対象になることがあるとされています。当社の写真診断では、65件のうち36件が保険適用の「可能性高」の判定でした。ただし、経年劣化による雨漏りは対象外とされているので、保険を前提に工事を決めるのではなく、保険会社の判断が出てから工事の範囲を決める順番をおすすめします。詳しくは火災保険が使える雨漏り、使えない雨漏りにまとめています。
出典・集計の前提
- 当社の写真AI診断(aiamamori.com)で2026年1月28日〜6月10日に完了した65件のうち、概算費用が記録されている56件を集計(2026年9月7日の同一画像による動作確認2件は除外)。危険度・被害箇所・応急処置費用は診断記録より。個人が特定できる情報は含めていません。
- 概算は写真からのAI推定であり、現地調査や保険会社の査定の結果ではありません。実際の工事金額は原因箇所と下地の傷み具合で上下します。
- 被害箇所別の件数は、1件の診断に複数の場所が含まれるため、合計が56件を超えます。
執筆: 株式会社ドローン工務店(大阪市・建設業許可 大阪府知事許可)